車のオーディオが勝手にテレビに切り替わる理由とは?
運転中に音楽を聴いていたら、突然カーオーディオがテレビに切り替わり、津波警報の番組が始まった…そんな経験はありませんか?
これは「故障」でも「設定ミス」でもありません。実は、重大な災害時に命を守るための「緊急警報放送(EWS)」という仕組みによるものなのです。
2025年7月30日のカムチャッカ半島付近の地震の際には、私の車も運転直後にTVに切り替わりました。

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緊急警報放送(EWS)とは?
「EWS(Emergency Warning System)」は、津波警報や緊急地震速報、特別警報などが発令されたときに、NHKなどの放送局が特別な信号を送信し、それを受信した機器が自動で切り替わる仕組みです。
車載テレビやナビゲーションの一部はこの信号を受信すると、たとえラジオやBluetoothで音楽を再生していた場合でも、自動的にテレビ(通常はNHK)に切り替わり、警報番組が始まります。
どうして勝手に切り替わるの?
この仕組みは、運転中でもドライバーや乗員が重大な災害情報を確実に受け取れるように設計されています。例えば津波警報や震度6以上が予想される緊急地震速報など、迅速な避難が求められる情報は特に重要です。
そのため、多くの機器ではユーザーがこの機能をオフにすることはできないようになっています。これは法令や防災指針に準拠しており、メーカーの安全配慮によるものです。

対象となる主な警報
- 津波警報/大津波警報
- 緊急地震速報(震度5弱以上の可能性がある地震)
- 特別警報(大雨・暴風など)
まとめ:命を守るための仕組みです
車のオーディオやテレビが勝手に切り替わるのは、「異常」ではなく、私たちの命を守るために設計された緊急警報放送システムの正常な動作です。
もし突然切り替わって驚いたとしても、それは重大な災害情報が発令されたサイン。冷静に内容を確認し、必要であれば安全な場所へ避難しましょう。
この機会に、自宅や車の防災対策も見直してみてはいかがでしょうか?
参考『緊急警報放送』wiki